2016-09-25 作詞(無題) 炎天下、自縛する有刺鉄線。 あの子は塞がった叢なぞって結う。 頭上、刑死した硝子が笑っている。 八月、伽藍堂は群青(あお)に頸を痛めて憂。 天球を蹴り穿っては憚らないあの、電柱に手向けられた花束を、枯らさぬように言葉を捨ててきたんだ。 継接いだ三秒間。 杳として行方知れずの共鳴りが、街の色引き裂いたら、ナケナシを握り締めて遭いに征こう。